サステナブルな社会を目指すヒントは「豊島(てしま)事件」にあり?
日本最大規模の産業廃棄物不法投棄事件であり、日本が資源循環型社会に転換するきっかけとなった「豊島(てしま)事件」。しっかり者のオリーブちゃんと、マイペースなスナメリ君が会話をしながら豊島事件を動画でわかりやすく解説します。動画を再生する
豊島は青い海と白い砂浜、緑の草木に囲まれ、島の中央にある山から箱庭のような瀬戸内海の景色が見渡せる美しい所です。
この島で起こった出来事をよくわかるイラスト入りのテキストブックとして完成させました。ぜひダウンロードして島の過去・現在・未来について考えてみてください。テキストブックについてはこちら
語り継ぎ動画
認定NPO法人 瀬戸内オリーブ基金は、豊島事件の教訓を伝えるための語り継ぎ事業を実施しています。これらの動画を通して、島の闘い、島のもうひとつの顔を知ることができます。
Setouchi Olive Foundation, a certified NPO, is carrying out a project to pass on the lessons learned from the Teshima incident.
English Version Brochure
Teshima is a beautiful place surrounded by blue seas, white sandy beaches, and green vegetation, and from the mountain in the center of the island you can see the miniature Seto Inland Sea. An illustrated textbook that provides easy-to-understand explanations of the events that took place on this island has been completed.
- Textbook(PDF:15MB)

豊かさを問う

大量廃棄の時代
豊島に持ち込まれた産廃は、すべて都市生活や工場が生み出したものでした。最大の量を占めるシュレッダーダストは自動車の破砕くずです。
水ヶ浦 –北海岸物語
北海岸の正式名称は水ヶ浦(みずがうら)です。昔の人はきれいな水がわき出す静かな入り江をそう名付けたのだと思われます。
持続可能な社会を目指して
豊島事件は利益優先の日本社会に警鐘を鳴らしました。豊島は持続可能な社会を多くの人と考えていく場所になろうとしています。
豊島事件を見る

豊島事件の経緯
日本で最大級の産業廃棄物不法投棄事件が、瀬戸内海の豊かな自然に恵まれた豊島で起こりました。先人から受け継いだ豊かで美しいふるさとを守るために、住民たちは立ち上がり、香川県知事の謝罪と原状回復の合意が成立したのは2000年6月でした。
住民たちの闘い
「草の根の民主主義」ともいわれる豊島住民の闘いは、自らの生活を犠牲にしながらの闘い。島全体では1億円を超す負担に耐えながら、公害調停での「知事の謝罪と原状回復」を勝ち取りました。
公害調停1993〜2000年
住民たちは、豊島事件を解決するために、公害調停の手続きを取りました。公害調停の先頭に立ったのが、中坊公平弁護士を団長とする弁護団でした。
豊島宣言2000年
長く苦しかった公害調停は、香川県が明確に責任を認め、住民たちに謝罪することによって合意にいたりました。
処理事業の体制
不法投棄現場は豊島の北西隅にあります。面積は28.5ヘクタールで周りは海です。調停により、香川県が豊島の原状回復を約束し、廃棄物の処理を実施することになりました。
困難を極める処理
廃棄物と汚染土壌の総量は60万トン、処理期間10年と見込まれていましたが、その後次々に総量が見直されました。
植生の回復について
瀬戸内オリーブ基金は、「豊島・ゆたかなふるさと100年プロジェクト」を実施しています。