豊島事件史
一期:1975年〜1993年
- 沖縄海洋博開催
- 12月 豊島総合観光開発株式会社が香川県知事に有害産業廃棄物処理場建設の許可申請
- 福田赳夫内閣
- 2月 前川忠夫知事が豊島で住民を説得(「住民の心は灰色」と発言)
- 「産業廃棄物持ち込み絶対反対豊島住民会議」を結成
- 3月 知事が県議会で許可方針を表明
- 住民が高松港で決起集会ののち県庁へデモ
- 6月 住民584人が処理場建設差止裁判を高松地裁に申立て住民259人が道路交通規制の杭打ち行動
- 9月 豊島観光が無害物によるミミズ養殖に申請を変更
- バブル景気が崩壊
- 11月 土庄簡裁が豊島観光と経営者に罰金命令
- 11月16日 兵庫県警が豊島観光らを強制捜査
- 11月 「廃棄物対策豊島住民会議」を再結成
- 12月 県がシュレッダーダストを廃棄物と解釈変更
- 県が豊島観光の許可を取り消し、撤去等の第一次措置命令を出す
- 北海道南西沖地震
- 細川内閣が発足
- 9月 住民が中坊公平弁護士を初めて訪ねる
- 10月 中坊弁護士・岩城弁護士が豊島に来島
- 11月11日 住民約500人が公害調停申立て、弁護団長に中坊公平弁護士就任
- 11月 県が豊島観光に第二次措置命令を出す(遮水壁の施工など)
12月 住民会議がパンフレット「ふる里を守る」を発行
- 住民が県庁前立ちっぱなし抗議活動を開始(1994年5月31日まで150日間)
- 県が豊島の「安全宣言」を環境白書に発表
二期:1994年〜2000年
- 大江健三郎が
ノーベル文学賞 - 村山内閣発足
- 3月 第1回公害調停(県は責任を全面否定)
- 4月 住民会議代表議長に安岐登志一氏就任
- 5月 住民が県下5市38町をメッセージ・ウォーク
- 5月 第2回公害調停(県は自らが主体の撤去は困難だと主張)
- 7月1日 第3回公害調停(県が撤去も視野に入れて検討することを約束)
- 第4回公害調停(専門委員による調査を決定)
- 12月 専門委員の調査を閣議決定(予備費等より2億3600万円)
- 国による実態調査開始
- 阪神・淡路
大震災 - 地下鉄サリン
事件
- 5月 専門委員が処分地廃棄物等調査の中間報告
- 7月 専門委が産廃処理7つの案を提示
- 10月 第5回公害調停(調査に対する質疑応答、住民が封じ込め案の撤回を要求)
- 11月 第6回公害調停(同上)
- 12月 豊島でシンポジウム開催(パネラーに植田和弘京大教授ら)
- 第7回公害調停(島外撤去を文書で要望)
- 在ペルー日本大使公邸占拠事件
- 2月 第8回公害調停(調停委員長が住民側に撤去請求の根拠について質問し、紛糾)
安岐正三さん、ハマチ養殖廃業を公表 - 住民245人が豊島観光らを相手に損害賠償裁判を高松地裁に申立て
- 3月 環瀬戸内弁護団を結成
- 5月 家浦港に「豊かなふる里 わが手で守る」の看板立てる、全島一斉の清掃活動
- 6月 厚生省が県の対応を批判するコメント発表
- 8月 菅直人厚生大臣が現地視察
- 仁井厚生省廃棄物対策室長が現地視察
- 9月 住民会議が銀座で抗議行動
- 知事が県議会で、遮水壁で覆う方法での解決を発表
- 10月 橋本総理が選挙演説で国の財政支援を表明
- 10月 第12回公害調停(県が遮水壁等に固執)
- 11月 住民大会で涙をのんで「豊島での中間処理」を決議
- 12月 知事が公調委中間処理方式を回答(遮水壁方法を撤回)
- 12月 住民の豊島観光らに対する裁判で住民が全面勝訴
- 消費税改定(5%)
- 北海道拓殖銀行が経営破綻
- 山一證券が
自主廃業
- 2月 経営者に撤去の代替費用(151億円)前払を命じる決定
- 2月 第15回公害調停(排出事業者に対する公害調停再開)
- 3月 豊島観光と経営者に破産宣告
- 3月 第16回公害調停(公調委が中間合意の調整案を提示)
- 4月 住民大会(県に対する損害賠償請求権の放棄を決議)
- 4月 住民会議が県に撤去を求める7万人の署名簿提出
- 4月 公調委事務局が「最終調整案」を提示
- 5月 公調委事務局が住民に最後通告
- 6月 住民大会(中間合意の結論出ず)
- 6月 岡田好平県議が住民運動を「根無し草」と批判
- 7月 土庄町中央公民館の中坊講演に約1000人参加
- 7月 住民大会(中間合意案を受入れ決議)
- 7月 住民会議が小豆島に拠点事務所を設置(土庄町6000戸ローラー作戦開始)
- 7月 住民会議に「女性委員会」を設置
- 7月 公調委委員長に川嵜義徳氏就任
- 7月18日 中間合意が成立
- 7月 技術検討委員会が発足(委員長に永田勝也早稲田大学教授)
- 8月 第1回技術検討委員会を開催
- 12月 第18回公害調停(住民と排出事業者3社の間で初めて調停成立)
- 長野オリンピック
- 金融再生関連法の成立
- 2月 第19〜25回公害調停(排出事業者7社と調停成立)
- 2月 住民会議が県に撤去を求める30万人の署名簿提出
- 3月7・8日 豊島全島一斉清掃活動
- 3月25日 第26・27回公害調停(排出事業者2社と調停成立)
- 4月12日 永田委員長が住民に技術検討結果を説明
- 7月 5日 住民会議が田尻宗昭記念の田尻賞を受賞
- 7月15日 「豊島の心を100万県民に」キャンペーン活動開始
県内100ヶ所座談会の第1回開催 - 7月 高松市の中坊講演に2100人が参加
- 8月 技術検討委員会が報告書をまとめる
- 8月 第二次技術検討委員会が発足
- 8月 第28・29・30回公害調停(排出事業者3社と調停成立)
- 8月 真鍋武紀が知事に当選
- 10月 真鍋知事「欲しいから金が」と問題発言
- 10月 住民会議が日韓環境賞を受賞
- 12月 6日 住民大会
- 情報公開法、周辺事態法の成立
- 国旗国歌法、通信傍受法の成立
- 東海村
JCO臨界事故
- 1月 住民自治会が管財人から処分地を買い取る(処分地含む30ヘクタールを1600万円で)
- 3月 100ヶ所目の座談会・記念集会
- 3月 石井亨が県議選に立候補を決意(3月11日擁立の記載あり)
- 3月 住民大会(「県民のための県政」に立ち上がる)
- 4月 県議選で石井亨が当選(7340票)
- 4月 住民大会(県議選を報告)
- 5月 第二次技術検討委員会が報告書を発表
- 8月 知事が記者会見で中間処理を直島で行うことを発表
- 9月 第三次技術検討委員会が発足
- 10月 県が直島町民に説明会を開催
- 11月 第三次技術検討委員会が審議終了
- 九州・沖縄
サミットを開催 - 白川英樹ノーベル化学賞を受賞
- 3月 直島町が中間処理受入れ表明
- 5月 住民側が最終合意案を提出
- 5月 知事が謝罪の意思表明を決意したとの報道
- 5月 住民会議が地区別座談会を開催
- 5月 第36回公害調停(事実上の調停成立)
- 5月 知事が担当二職員を処分
- 6月 県議会が調停条項案を承認
- 6月 住民大会で調停条項案を承認
- 6月 6日 調停成立
三期:2000年〜
- 九州・沖縄
サミットを開催
- 6月 第1回豊島産業廃棄物等処理技術委員会開催
- 8月 第1回豊島産業廃棄物処理協議会開催(非公開)
- 9月 弁護団とその関係者へのお礼と豊島応援団会議
- 9月 香川県が「来年の4月まで現場を非公開にする」と発言。住民はこれに抗議し、直ちに公調委、技術委員会の開催を要求し、公開の原則確認
- 9月 遮水壁設置工事開始
- 10月12日 オリーブ基金発足
- 11月15日 オリーブ基金第1回植樹大会開催(1002本)
- アメリカ同時
多発テロ事件
- 1月 技術委員会で廃棄物保存について提案
- 1月 第2回処理協議会(初めて公開)学びの島構想について
- 2月 広報誌「みてみててしま」第1号発行
- 2月 安岐登志一議長逝去(享年71歳)
- 4月 廃棄物層剥ぎ取り
- 6月 調停成立1周年記念集会
- 6月 大川弁護士「豊島産業廃棄物不法投棄事件」出版
- 香川県知事来島、視察
- 7月 遮水壁設置工事終了
- 9月 瀬戸内オリーブ基金第1回講演会開催
- 中坊公平氏と瀬戸内寂聴氏
- 9月 豊島再生記念館・豊島産廃資料館資料作成
- 12月 技術委員会でシートから侵出水流失による汚水対策が課題に
- 小泉首相が
北朝鮮を訪問
- 3月 技術委員会、北海岸の地下水問題
- 廃棄物を剥ぎ取り、見学者スペースに展示
- 土地境界線問題発生、住民がコンテナハウス持ち込み排除
- 3月 環境水俣賞受賞
- 4月 公調委 川嵜委員長、現場視察し住民と意見交換
- 4月 境界線問題で弁護団と中坊弁護士来島。現場視察
- 「寸土たりとも浸食させぬ」
- 5月 アースデイ香川(大師の日)
- 5月 汚染地下水(300t)が海に流失する事故発生
- 6月 調停成立2周年記念集会開催
- 1日資料館見学「行政頼らず島再生を」
- 7月 新たな産廃が見つかる
- 9月 産廃処理開始が4ヶ月遅れると香川県知事発言
- 12月 豊島応援団来島、豊島再生案に対し、中坊弁護士が「人間廃棄物になったのか」と発言
- コロンビア号
空中分解事故
- 4月 石井亨氏県議に再選
- 4月16日 産廃撤去始まる
- 5月 北海岸にアマモ(緑のじゅうたん)現れる
- 7月 第16回豊島廃棄物等技術委員会で永田委員長が「循環型社会に対する考え方」をコメント
- 8月 第1回豊島・島の学校開校(2012年まで毎年10回開催)
- 9月 豊島産廃本格処理始まる
- 12月 産廃処理量が計画の半分以下
- 12月 パンフレット「豊かさを問う」7000部作製
- イラク日本人
人質事件
- 1月 小泉首相が現場視察
- 3月 豊島廃棄物等処理等技術委員会終了
- 豊島廃棄物等管理委員会発足
- 4月 処分地に一株の山ツツジが咲く
- 4月 「明日への環境賞(朝日新聞)」受賞
- 5月 小池環境大臣、現場視察
- 6月 現場北海岸にシオマネキが戻る
- 10月 現場放流水がダイオキシン管理基準値を超過
- 11月 廃棄物学会(高松)に市民展示出展
- JR福知山線
脱線事故
- 3月 高松市ダイオキシン汚染土壌処理問題について香川県・高松市から説明を受ける
- 6月 調停成立5周年記念集会 記念植樹
- 7月 第12回処理協議会 南会長、豊島事件教訓、他地域への貢献強調
- 8月 高松市ダイオキシン類汚染土壌処理完了
- 10月 北海岸遮水シート張替え完了
- 11月 第7回管理委員会 掘削時水問題対策へ懸念表明
- 11月 西海岸に廃棄物層露出見つかる
- 11月11日 中坊氏、弁護士登録抹消請求・大阪弁護士会退会届受理される
- 12月 冊子『豊かさを問うⅡ 豊島事件の記録 ─調停成立5周年をむかえて』発行
- 北朝鮮が地下
核実験を発表
- 1月 第13回処理協議会 南会長から提案「豊島の教訓というのは本当に大きな影響。日本全国の不法投棄問題は必ず豊島の教訓を模範に。外国にまで影響を及ぼしている。そこに視点を合わせた資料作成を。法律改正や条例の制定、全国の産廃対策や外国に与えた影響について考慮を」「特に評価したいのはフォローアップとしてのこの協議会。まさに協議会が模範的な役割」
- 7月 第12回処理協議会 南会長、豊島事件教訓、他地域への貢献強調
- 4月 沈砂池2排水再開(ダイオキシン類汚染雨水海域流出問題解消)
- 4月 第10回アースデイ 中坊氏講演
- 6月 西海岸土壌除去
- 6月 アマモの根にカミナリイカ産卵発見
- 7月 第4回「豊島 島の学校」、「豊島学(楽)会」設立総会(呼びかけ:永田勝也氏)
- 9月 「不法投棄産廃の全面撤去を求める全国集会」参加
- 12月 豊島に「瀬戸内オリーブ基金」事務局開設
- アメリカで
サブプライム問題
- 1月 直島溶融炉煤塵濃度基準値超過、2号炉運転停止
- 3月 第11回管理委員会 無用途シルト状スラグセメント原料化了承(再溶融せず三菱マテリアル九州工場へ)
- 3〜4月 第1回豊島学(楽)会開催(31日・1日)
- 4月 石井県議、三選ならず
- 5月 沈砂池2汚水500㎥排出、栓破損
- 6月 汚染土壌の水洗浄処理調査計画発覚、住民無視の手法に抗議
- 8月 第12回管理委員会 県「新たな〝処理量アップ対策〟」説明。直下汚染土壌、焼却溶融以外処理可能か検討(委員にのみ事前説明)
- 9月 第16回処理協議会 〝処理量アップ対策〟仮置き土高温熱処理・直下汚染土壌(8万6千トン)水洗浄処理実験、住民・県双方へ調停条項の拘束と「新たな合意」問題等
- 10月 直島2号溶融炉バグフィルタ排出装置トラブル
- 12月 シルト状スラグ処理、三菱マテリアル㈱九州工場視察
- 12月 直島2号溶融炉耐火煉瓦剥離事故
- 12月 第13回管理委員会 大量のドラム缶・古いコンクリート構造物発見報告、シルト状スラグ等〝処理量アップ対策〟、残存量密度等審議
- 米大統領選
オバマ当選
- 1月 勉強会「廃棄物問題、不法投棄の現状」中地重晴氏
- 1月 第17回処理協議会 廃棄物等推定残存量と住民へのわかりやすい説明等要請
- 3月 第14回管理委員会 「約5年経過し処理実績約40%だが処分地を目視するかぎり実感はない」、県「数万トン増える」。県に産廃等総量回答要求
- 3月 京都に中坊氏訪問「夢を語ろうにも島のなかがずたずた…〝人の世に熱あれ、人に光りあれ〟(弱き者団結を)」
- 6月 川嵜義徳氏ら元・公調委職員10名現場視察
- 7月 第18回処理協議会 産廃等総量について県に疑念表明「容量は変わらないのに重量だけが変わっていくのはおかしい」
- 7月 現場南・東後背地岩盤へ廃棄物のあった高さに印付け作業(20m間隔)
- 9月 県「66万8千トン」、廃棄物等総量を上方修正報告(体積量同56.2万㎡)
- 10月 南博方処理協議会会長退任。会長:岡市友利氏、会長代理:植田和弘氏
- 10月 第16回管理委員会 委員に総量上方修正・処理遅延原因究明の文書回答要求「豊島住民は決して逃げない。管理委員会も逃げないでほしい」
- 12月 午前10頃、直島2号溶融炉事故、運転停止。同日、第17回管理委員会、排水対策検討委に土壌環境専門家を加え「豊島処分地排水・地下水等対策検討会」設置承認(座長:中杉修身氏)。会議中、事故報告なし
- 民主党勝利
政権交代
- 1月 第20回処理協議会 「汚染土壌水洗浄処理」公募など
- 2月 跡地活用検討委員会
- 2月 仮置き土ロータリーキルン炉高温熱処理開始
- 2月 第1回「排水・地下水等対策検討会」汚染土壌処理基本的な考え方とりまとめ
1重金属等は水洗浄処理・2揮発性有機化合物(VOC s)は高度排水処理施設で地下水揚水処理、直下土壌ダイオキシン汚染は溶融処理 - 2月 汚染水沈砂池2流入事故
- 3月 環境大臣、香川県「豊島廃棄物等にかかる実施計画」変更同意
- 5月 第3回排水・地下水等対策検討会 産廃直下汚染土壌の水洗浄処理事前適用性試験委託業者2社決定
- 7月 第21回処理協議会 県〝処理量アップ対策〟説明「24年度末までの国の支援がある期間内に全量処理したい。ぜひ水洗浄処理実施に理解を」
- 7月 跡地活用検討委員会
- 8月 直島ロータリーキルン炉クリンカ付着(焼塊)、失火。窒素酸化物濃度上昇
- 10月 京都に中坊氏訪問
- 11月 豊島モニュメント企画委員会
- 11月11日 オリーブ搾油開始
- 12月 第20回管理委員会 排水・地下水等対策検討会「汚染土壌の水洗浄処理」報告書提出 「基本的な考え方」承認。オンサイト・オフサイト(島内・島外)処理問題
- 尖閣沖で中国
漁船衝突
- 1月 地区別座談会(27-28日。汚染土壌水洗浄処理・調停条項変更)
- 1月 第22回処理協議会 県〝処理量アップ対策〟「平成24年度末 までの全量処理を行いたい」。「産廃直下汚染土壌の水洗浄処理オフサイト(島外)処理案」正式提案(推定重量8万7千トンのうち重金属汚染約6万トン対象)
- 3月 第21回管理委員会 汚染土壌水洗浄処理オフサイト処理案承認
- 5月 第23回処理協議会 県、再度水洗浄処理島外案と産廃特措法財政支援期限説明。VOCs汚染土壌地下水浄化案撤回(調停条項の掘削除去を)と掘削後跡地問題の重要性再認識要求「跡地は使えないということでは納得できない」。植田会長代理「〝進行管理〟が非常に不十分。豊島の問題は原状の回復をするという社会的使命を持つ非常に大事な課題。両者ともよく胆に命じて体制改善を」
- 5月 廃棄物処理法改正(不法投棄の法人に対する罰金1億円から3億円へ厳罰化)
- 5月 中坊氏来島
- 6月5日 拡大事務連絡会(水洗浄処理の合意ほぼ整う)
- 6月6日 調停成立10周年記念行事 真鍋知事、資料館玄関前記念碑「豊島から環境立県」およびオリーブ植樹。記念冊子『豊かさを問うⅢ 調停成立10周年誌 ゆたかの島』発行
- 6月 川嵜義徳元調停委員長、長崎護・二宮充子委員と元事務員ら来島
- 8月 第24回処理協議会 汚染土壌水洗浄処理、新たな「合意文書」締結(調停条項変更せずH24年度末2013年3月完了見込み。合意まで約3年)
- 9月 真鍋知事退任。浜田恵造氏(1952〜 )香川県知事就任
- 9月 第22回管理委員会 委員が合意に廃棄物拡散懸念表明
- 12月 第23回管理委員会 「汚染土壌の水洗浄処理実施方針案」承認
- 東日本大震災
原発事故
- 1月 第25回処理協議会 水洗浄処理方針(H24年度事業終了 H25桟橋・施設撤去)、跡地の形状等協議
- 2月 掘削完了判定方法確認現地調査、管理委員会・住民立ち会い
- 3月 H測線東水路設置箇所、約2メートル掘込み穴から約20本分ドラム缶
- 3月 第24回管理委員会 「豊島事件も全国からの支えを受け今日を迎えている。豊島住民は東北関東の人たちといつもそばにいる。どうか希望を見失わないでほしい」
- 4月 県、再測量
- 4月 跡地問題で応用地質問い合わせ。埋没ドラム缶探査 立ち会い
- 6月 環境大臣、香川県「豊島廃棄物等にかかる実施計画」変更同意
- 6月 第25回管理委員会 豊島中間保管・梱包施設で臨時開催「現場・現物・現実主義を」(7年ぶり豊島開催要求)。H側線東つぼ掘り穴産廃約2千トン現地確認
- 7月 水洗浄処理業務、滋賀県大津市の業者決定(技術審査通過4社入札。予定落札価格トン1万2千円約55%の6千100円。汚染土壌最大6万トン)
- 7月 第26回処理協議会 県、冒頭発表「現在約70%完了」、H24年度末内処理「可能である」。植田会長代理「豊島問題は安いということが結局かえってまずい結果に(いちばん大きな教訓の一つ)」「現場が有効活用されていれば廃棄物問題はおきなかった。より有効な活用ができるかを観点に多くの英知の結集を」
- 8月22日 浜田知事定例記者会見、産廃等総量増加推計結果公表し謝罪(調停成立時から総量4度目の見直し)
- 8月24日 事務連絡会 県「廃棄物等総量約90万5千トン(体積62万2千㎥)、処理期間3年6月延び平成28(2016)年9月末まで」(報道2社へ退席要請し説明)
- 8月 第9回「豊島 島の学校」(テーマ「豊島・原点・確認」)太田昌克氏(共同通信)「福島と豊島の問題というのは恐ろしいほど重なる」(おしつけの構造・行政組織に常識が働かない・見通しの甘さ)、曽根英二氏「安岐登志一自治会長は現職で闘いのなか〝再生は難しい。闘いの段階で敵は一つだったが、これからは敵は自分らだ、どうやるか難しい……〟と言われて亡くなった」
- 9月 第26回管理委員会 浜田知事冒頭あいさつ「豊島廃棄物等処理事業は県政の最重要課題の一つ。なんとしてもやり遂げなければならない事業。全量処理にむけ最後まで安全と環境保全を第一に全力で取り組む」。永田委員長「管理委として忸怩たるもの」。住民「セメント原料化案」へ疑念表明(溶融による無害化を)
- 9月 住民会議全体会、県8名出席〝進行管理〟の甘さ謝罪
- 9月 台風15号降雨のため現場水没(以後20日間掘削作業不能)
- 10月 地区別座談会(7・8・9日)
- 11月 県、滋賀県大津市の業者と汚染土壌水洗浄業務契約
- 12月 大津市住民、現場視察。大津市井上副市長、越直美大津市長要望書と大津住民申入れ書を香川県知事に提出
- 自公圧勝
政権奪還
- 1月 第27回処理協議会 「第2第3の豊島をつくらない」立場からセメント原料化案に反対表明
- 2月 大津市地元自治連合会が越大津市長・嘉田由紀子滋賀県知事に搬入中止要望書提出
- 2月 集膜分離装置本格稼動(雨水処理装置 西海岸へ放流)
- 3月 大津市民230名公害調停申請。越大津市長来県、浜田香川県知事に再度直接要請。浜田知事「なぜ豊島だけが駄目なのか。特別視されるのは大変残念」
- 3月 第28回管理委員会 「豊島住民の基本的考え方」表明
- 3月31日~4月2日 県、現場再測量
- 4月 アースデイ コミツバツツジ170本植樹(現場入り口)、応援団会議(大津市問題で協議会早期開催要求)
- 5月 県、風評被害拡大と期限内処理遅れの懸念から大津市の業者との契約解除発表
- 6月25日 「廃棄物等総量90万5千トンから93万8千トン」県廃対課来島、再測量結果説明総量5度目の見直し(体積同じ密度1.41→1.71 住民会議推計約100万トン)
- 7月 第6回排水・地下水対策検討会 汚染土壌セメント原料化案選択肢追加了承
- 7月 地区別座談会(16~18日)
- 7月 第29回管理委員会 総量見直しでH28(2016)年10月まで処理期間1か月延長。セメント原料化案了承
- 8月 第28回処理協議会「なんでわしらがまた痛めつけられんといかんのか」(水洗浄問題の風評被害)。植田会長代理「この事業が国民的理解を得ることが一番基本。どういう意義を持った事業であるかについて確認を」
- 8月10日 「産廃特措法の期限延長法案」国会で可決され成立(有効期限10年間延長)
- 8月 10回目、最後の「豊島 島の学校」開校(24~26日)
- 8月 第7回排水・地下水対策検討会 現場確認
- 9月 浜田知事、来島。あらためて謝罪しセメント原料化方式に協力要請
- 10月 第8回排水・地下水対策検討会 県の地下水浄化基本方針案了承。揚水案と原位置浄化案採用。海面以下地下水浄化の環境基準値・排水基準値問題
- 10月 第29回処理協議会 セメント原料化方式追加の合意文書締結。「豊島住民の基本的な考え方」表明。植田会長代理「この事業は我が国の循環型社会のモデルとなるもの、必ずやり遂げなければならない事業…大津市での一連の経緯からも教訓を汲み取り実施を」
- 12月 県、実施計画変更環境省提出(変更3度目)
- 特定秘密
保護法成立
- 1月 第10回排水・地下水等対策検討会 地下水浄化「土壌環境基準値」見直し検討に「容認できない」。県、地下水浄化を国の指摘で4年延期、10年延長の産廃特措法期限H34(2022)年度完了する計画公表
- 1月 県、汚染土壌処理でつぎの〝処理量アップ対策〟県外セメント原料化方針決定
- 1月 環境大臣、産廃特措法に基づく香川県の「豊島廃棄物等にかかる実施計画」変更を同意(3回目の変更同意。事業費520億)
- 3月 第31回管理委員会 環境基準で処理する「地下水処理の基本方針」
- 3月 三菱マテリアル九州工場(福岡県苅田町)へ汚染土壌搬出開始(セメント原料化)
- 4月 県、廃棄物の残量等、現地測量(総量の見直しへ)
- 5月3日 中坊公平氏死去(享年83才、5・5死去報道)
- 5月 山陽放送・曽根英二氏『追悼 平成の鬼平 中坊公平氏 ~「弱者の味方」を貫いて~公平さんの空のような日に……』放映(15日)
- 6月6日 公害調停成立記念日 ウェブサイト「豊島・島の学校 −豊かな島と海を次の世代へ」(瀬戸内オリーブ基金・廃棄物対策豊島住民会議・豊島応援団)公開
- 8月 大学関係者を主体として第1回「豊島・島の学校プラス」開校
- 8月 第31回処理協議会 植田会長代理「私の知る限りにおいては、有害な廃棄物が処理されたところをどのように再生していくかというこれほどの取り組みは、世界中見渡してもなかなかない」
- 9月 現場西側を掘削中、液体入りドラム缶見つかる(12・14日)
- 9月18日 処理開始から10年。管理委委員・処理協会長岡市氏、現場で発見された約100本のドラム缶を急遽視察(悪臭を放つ液体入りも)
- 10月 直島2号溶融炉緊急停止トラブル
- 10月 台風27号と秋雨前線の降雨により揚水入孔の水位上昇(浸水のため現場掘削に遅れ)
- 10月 島内用広報「廃棄物対策豊島住民会議からのお知らせ」配布開始。
- 10月 廃棄物対策豊島住民会議・瀬戸内オリーブ基金、環境省との連携により国立公園原状回復着手を公表
- 11月 現場南西端にベルトコンベヤー設置工事完了、汚染土壌の搬出再開
- 11月11日 公害調停申請(1993年)から20年
- 12月 中間・保管梱包施設ピットにダンプトラックが転落しかける事故
- イスラム国
勢力拡大
- 2月 浜田知事、定例議会「最長で17年3月ごろまでかかる可能性、なんとしてもやりとげる」
- 3月 県、配管接続部がはずれ汚染水50立方メートル流出を公表
- 3月16日 瀬戸内海国立公園指定から80年
- 4月 第8回豊島学(学)会、植田和弘氏(京都大学大学院経済学研究科教授)記念講演(「豊島みらい会議」提案)
- 5月3日 中坊公平氏をしのぶ会(豊島公民館)住民、弁護士ら約80名参加
- 6月6日 「豊島を環境学習の聖地へ」 公害調停成立記念日、子ども向け環境学習用教材「豊島・島の学校 ふるさとを守る努力が未来をつくる」公開(住民会議・瀬戸内オリーブ基金)
- 6月 県、3~4月製造の鉛合有量基準超過した溶融スラグについて報告
- 6月 直島中間処理施設2号溶融炉、トラブルで運転を一時停止
- 8月 台風11号の高波により現場北海岸の堰堤一部崩落、風により仮囲い壁の傾斜、180mm降雨で掘削現場内冠水
- 8月 第2回豊島・島の学校プラス開校 植田和弘氏「日本の未来を先取りする環境学習の場を」(問題提起「豊島みらい会議設立と運営についての意見交換」より。「持続可能な多世代間共創社会」に言及)
- 9月 瀬戸内オリーブ基金「豊島ゆたかなふるさとプロジェクト」(破壊された国立公園の原状回復事業)紹介映像公開
- 10月 第18回排水・地下水検討委員会 最高地下水位をTP1.3m(海抜、東京湾平均海面Tokyo Peil:T.P.)と考え、それより上は土壌汚染対策、それより下は地下水浄化対策で対応に
- 11月 「〝決意と希望の象徴〟オリーブ収穫感謝祭」(瀬戸内オリーブ基金・ユニクロ・住民会議)で初の収穫・搾油体験会
- 12月 住民会議・瀬戸内オリーブ基金、豊島産オリーブオイル販売開始(この年、約1.8トン収穫)
- ISが邦人
人質殺害
- 4・1現在、豊島人口900を割り891人・高齢化指数50.2%
- 4月 第9回豊島学(学)会 高月紘氏(京エコロジーセンター)記念講演「豊島事件と事業者責任について」
- 4月 岡山大学大学院・嶋一徹教授研究室(土壌管理学)、学生らと現場跡地の原状回復方法検討のため植生調査(1年計画)
- 6・6公害調停成立15周年集会(豊島公民館)
- 6月17日 県、第128回事務連絡会で対象量増加し処理完了2017(H29)年3月頃見込みの報告(処理期限ぎりぎり。廃棄物の土壌比率上昇と想定外のつぼ掘り穴等のため)
- 7月 台風11号、大潮の満潮と重なる高潮高波により北海岸堰堤が5か所浸食、資料館西側海岸で泥水大量
- 8月 直島2号溶融炉、トラブルで運転停止(24日運転再開)
- 9月 国連サミット「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(ニューヨーク)採択
- 11月 瀬戸内オリーブ基金設立15周年記念オリーブ収穫祭(オリーブの実約3トン)。岡山大学大学院・嶋一徹教授研究室、破壊された国立公園の原状回復事業のための植生調査と今後の方針公表「瀬戸内海国立公園が日本初の国立公園指定された1934年当時の植生への回復を目指す」
- この年、旧・豊島総合観光開発株式会社の実質的経営者死去(9月頃)
- 米大統領選
トランプ氏
- 1月 直島2号溶融炉第1スラグコンベア故障
- 3月 第22回排水・地下水等対策検討会 国の実態調査(1994~95年)以来関わりのある中杉座長に「最後の最後まで」の尽力を依頼(現場は掘削が進み約7割りがつぼ掘り穴で虫食い状に)
- 4月 残存量および処理対象量推計のため3Dレーザー測量
- 4月 第23回排水・地下水等対策検討会(豊島中間梱包・保管施設)現地視察後、審議。中杉座長「今一番上にある部分を地下水面と考え対応していく。そうでないとたぶん時間が間に合わない」(排水基準と環境基準の浄化基準の定義問題など)
- 4月 廃棄物等の底面掘削完了判定立会い。ドラム缶約80本発見(2012年9月ドラム缶約千本発見の北側)
- 5月 完了判定立ち会い。電磁法探査により貯留トレンチ北側付近で様々な色の刺激臭の強い内容物入りドラム缶23本発見
- 6月 豊島中間保管・梱包施設でコンテナダンプトラックへ積み込みの際、損傷事故
- 6月5日 市民団体「豊島は私たちの問題ネットワーク」最後の「アースデイかがわin豊島」(1997年から20回目、約800名参加)
- 6月 アマモ場の生態系調査。アマモもタテ網とカゴ網による魚類の生態調査もスズキ、メバル、タナゴ等、量も種類も目をみはる回復
- 7月 第41回管理委員会 現場視察後、高松で審議
- 8月 第1回豊島中間保管・梱包施設等の撤去等に関する検討会(京都 12月24日まで3回)
- 9月 第37回処理協議会 植田会長代理病気により退任、住民側要請で高月紘氏(京エコロジーセンター館長、国の実態調査1994年~以来)会長代行に
- 9月 台風16号、浸水・土砂崩れ被害(昼に満潮と重なり12年ぶりの被害)。県による豊島での「重大発表」、船欠航で延期。知事定例記者会見「想定を越える大きな新たなつぼ掘り穴あらたに見つかった」
- 11月 直島環境センター内で豊島廃棄物等の一時保管開始
- 11月 残存量と処理対象量推計のため3Dレーザー測量
- 11月 搬出船「太陽」、土日も運航へ
- 12月 県議会最終日、浜田知事「豊島からの産廃搬出完了は来年3月末、処理完了は中旬」と報告し謝罪。現場北西隅(B+15・1+45)から中身入りドラム缶34本あらたに発見
- 12月 再度レーザー測量開始。知事、現場視察
- 金正男
暗殺
- 1月 現場北西隅のドラム缶探査掘削について再探査・掘削。新たに11本のドラム缶
- 1月 県、処理対象量の見直しを住民に通知「昨年11・28時点より約6千トン多い約91万5千トンの見込み(1月13日時点)」。豊島からの廃棄物等搬出完了の見込みは3月25日、直島での処理完了の見込みは5月14日。さらなるスピードアップ対策追加へ
- 1月 現場掘削跡確認で北西隅ドラム缶45個が埋められていた穴の北壁面から液が垂れ異臭
- 1月 直島環境センター建屋西側の屋外スラグヤードで豊島廃棄物等の一時保管開始
- 1月 確認掘削立ち会いで新たにドラム缶2本の残骸発見
- 1月 第44回管理委員会 県、処理対象量および残存量の推計の説明。総量90万4千334トンと大幅下方修正。また県、粗大スラグ埋め立て最終処分を提案し紛糾
- 2月 搬出スピードアップ対策、福岡県向けフレコンバッグ詰め廃棄物等「ことぶき丸」への積込み開始(6日に初搬出)
- 2月 第38回処理協議会(豊島公民館) 粗大スラグの埋め立て最終処分問題、住民、調停条項の理念「副生成物の再生利用を図る」の実行を求める
- 2月 第147回事務連絡会 粗大スラグの扱いについて協議。県、事前説明なかったことに反省の意を表明、保管場所確保へ
- 2月 大川真郎弁護士、香川大学講演
- 2月 第2回スラグ再利用等に関する協議会 粗大スラグを埋め立て処理せず、当初の約束どおり有効活用に。知事、陳謝コメント発表
- 2月 県「廃棄物が新たに7千トン増。搬出完了3日遅れ3月28日予定」発表。3Dレーザー測量の結果、総量約91万1千269トンに
- 3月 2月定例県議会 県が年度末まで総事業費約727億の見込み(国補助約6割)公表。追加対策費は約4億3千万円
- 3月 資料館「歴史の証人」廃棄物の剥ぎ取り層を処分のため撤去(PCB廃棄物特措法による)
- 3月 三菱マテリアル直島製錬所に約1千3百トン分保管し、センメント原料化のため九州へ
- 3月 知事、議会で期限内の3月28日搬出完了を明言
- 3月25日 直下汚染土壌の搬出完了(量は想定より3千トン少ない約1万3千トン)
- 3月28日 発覚から42年、最終の廃棄物搬出船見送り
- 住民会議主宰記念式典「調停申請人549名のうち320名が亡くなった…。この日を迎え万感の思い」。大川弁護士「調停成立と同じように歴史に残る日。豊島は〝ごみの島〝でなくなり美しい島になる」。永田勝也委員長(早稲田大学名誉教授)「豊島廃棄物の問題は、わが国の廃棄物への考え方、行動、法制度に多大な影響を与え、上流側のものづくりからのあり方、つくられたものの選択の改善を促した」
- 4月 現場原状回復事業、植生回復のためつつじの苗約100本植樹(豊島小中学生33名、岡山大学嶋研究室ら)
- 4月 第45回管理委員会 住民「私たち豊島住民の願いは、現場の原状を回復し、瀬戸内海国立公園にふさわしい姿を取り戻すこと」
- 4月 第11回豊島学(学)会 大川真郎氏記念講演「県の姿勢はかわってない・・・また1990年なぜ担当者を逮捕しなかったのか」。また公調委・南氏提案「協議会」方式の重要性(住民参加、調停条項の処理協議会へ)指摘など
- 5月 環境省政務官、現場および直島視察「環境中に汚染を出さないことが環境省最大の使命」。県庁で知事と会見「支援できることをしっかりやる」
- 5月 山陽放送・曽根英二氏『凪(な)がんシケはない ~豊島42年の闘い~』放映(31日)
- 6月12日 直島無害化処理完了
- 6月 第27回排水・地下水等対策検討会 豊島現地視察。中杉座長「豊島の地下水は、普通の地下水汚染とは状況が非常に異なる。精一杯の努力の約束はするが、期限内の確約はできない。試行錯誤の状態(地下水の汚染は地上の廃棄物とちがい、目に見えず動き回る)…」
- 7月 知事、県庁で永田委員長ら委員・技術アドバイザー20名に感謝状贈呈
- 7月9日 直島無害化処理完了式典(直島町総合福祉センター)
- 同日、第46回管理委員会・第1回フォローアップ委員会(直島町総合福祉センター)
- 7月 瀬戸内オリーブ基金「豊かな島よみがえれ 産業廃棄物不法投棄と闘った豊島の42年」展(22-28日サンポートホール高松、浜田知事らほか約630名来場)
- 7月 第1回関連施設の撤去等検討会(座長:永田勝也氏 京都)
- 9月 第1回地下水・雨水等対策検討会(座長:中杉修身)
- 9月 台風により第2回フォローアップ委員会延期。高波により北海岸土堤約40m崩壊、現場冠水によりD側線西側の揚水設備停止、中間保管・梱包施設の扉破損など
- 9月24日 住民会議主宰「豊島産業廃棄物撤去完了式典」(旧・豊島中学校体育館)
永田委員長「経済や社会、生活における様々な活動のなかで、未来を、次の世代に引き渡すその『環境』を、どうわれわれは扱うべきか学んだ。これが大きなキーワードであり豊島問題から得られた重大な教訓。この『環境』を後世に伝え、伝承してもらうことをお願いする」 - 10月 季節外れの台風21号、超大型の状態で上陸し各地に被害。現場冠水
- 10月 台風22号により現場は満水状態
- 11月 現場内の応急的な整地(つぼ掘り穴の埋め戻し)工事開始
- 11月 「ふたつの豊島(ゆたかなしま)から未来へのメッセージ ─持続可能な社会を目指して」展(18~24日瀬戸内オリーブ基金・豊島区主催、東京都豊島区役所1F)。(公財)東京都環境公社・産業廃棄物処理業者向け特別シンポジウム、瀬戸内オリーブ基金よびかけ人・安藤忠雄氏記念講演等
- 11月 第2回地下水・雨水等対策検討会 県「地下水浄化対策等に関する基本的事項」報告
- 11月 住民会議、香川大学・日本平和学会で報告
- 日産ゴーン
会長逮捕
- 1・14第2回関連施設の撤去検討会(京都) 永田座長、BAT(Best Available Technique 利用可能な最良の技術)の観点から、汚染物処理施設の建設・運用・撤去までの適正な対処の重要性指摘
- 1月25日 地下水浄化対策用工事の掘削中、現場中央付近地表約1.5mの深さから新たな産廃約85トン(黒い汚泥)見つかる
- 2月 県、残存廃棄物について基準値超過の有害物質未検出発表
- 2月 第40回処理協議会 岡市会長退任
- 2月 知事、定例会見で残存廃棄物再調査を表明
- 2月 さらに約30トンの黒い汚泥、見つかる
- 3月 坂出スラグステーション撤去完了
- 3月 中間保管・梱包施設および特殊前処理施設の撤去、立ち会い確認(堆積物除去・除染後、解体工事昨年11・22~。岩盤を掘削したピット跡に大きな穴)
- 3月 原状回復事業として豊島で育てたつつじの苗130本植樹(豊島小中学生、岡山大学嶋研究室、ユニクロ・GUボランティア等)
- 3月 県、4月上旬より残留廃棄物再調査する方針発表
- 3月 第3回フォローアップ委員会 新たな廃棄物について永田委員長「ないと確信していたが、非常に残念。覆土が厚く、ここまで悪質な業者とは想定していなかった」
- 地下水の浄化について、国の支援を受けられる2023年3月末までに排水基準達成の確認、高度排水処理施設等の撤去や遮水機能の解除、処分地の整地等を完了する方針、承認
- 3月 環境大臣、産廃特措法に基づく香川県の「豊島廃棄物等にかかる実施計画」変更を同意(4回目の変更同意)廃棄物等の処理対象量確定:総量約91万2千373トン、総事業費562億9千10万円(県負担295億8千540万円)へ上方修正(※施設整備費約207億円除く)
- 4月 浜田知事、現場視察
- 4月 残存廃棄物の再調査開始(13日、現場東側の地表約1.5mの深さから新たに計約152トンの廃棄物、中身入りもあるドラム缶らしき金属塊10個と汚泥。16日、金属塊。20日、深さ約1.4mから長さ約1mの金属片1個。保管場所なく掘削保留。24日、深さ約1.3mから汚泥状廃棄物。25日、深さ約1.5mから汚泥状の廃棄物)
- 4月~ 現場南側からの見学者用展望台用の石階段工事着工(瀬戸内オリーブ基金助成)
- 5月 掘削再開。18日、残存廃棄物の再掘削、完了判定。合計約610トン、ドラム缶約52トン。知事、定例会見で残存廃棄物について陳謝
- 6月 県、残存廃棄物ドラム缶の性状検査公表(約610トンのうち約2.2トンから基準値超え約32倍の鉛、約5.5倍のベンゼンなど。特別管理産業廃棄物に該当)
- 7月 第4回地下水・雨水等対策検討会 県、地下水調査の結果、深い地層での広範囲の汚染、報告。処分地西側汚染土壌約372トン(油混じり水周辺土壌)のダイオキシン類について、3度目の洗浄決定(洗浄後の埋め戻し案回避)
- 8月 第41回処理協議会 会長・高月紘氏、会長代理・河原能久氏に。汚染土壌洗浄目標値緩和のため、県が専門家会議を開かず個別の委員から了承を得て進めようとした問題について、住民、公開の議論徹底をあらためて要求。住民「新たに発見された廃棄物についての見解」(2018年6月8日)、「残存廃棄物の処理についての見解」(2018年6月19日)提示
- 8月 県知事選、浜田恵造氏(投票率29.34%過去最低)
- 9月 浜田知事、来島
- 10月 瀬戸内オリーブ基金・愛媛大学兼平研究室「豊島から未来へのメッセージ 持続可能な社会をめざして」展(愛媛大学ミュージアム~12月17日)
- 10月 県、汚泥・ドラム缶等の残存廃棄物(約610トン)を綾川町の民間施設(富士クリーン)で焼却処理する案、フォローアップ委員会に諮る方針公表。同日、第167回事務連絡会
- 11月 第5回フォローアップ委員会 綾川処理案了承(燃え殻は三菱マテリアル直島製錬所で処理、副生成物はセメント原料として有効利用。また鉛検出のドラム缶2個は三井金属竹原製錬所で処理し、鉄・鉛は有効利用)。委員長「事業の完了に向けての今後の対応と課題(提案)」「事業完了までの流れ:想定永田作成」提出
- 11月 取り残しの廃棄物有無確認のため、2度目の追加調査工事開始。19日、ドラム缶らしき金属塊約9トン見つかる(地表から約0.5~1.7m)
- 11月 香川県定例議会 取り残しの廃棄物約610トンの処理費の一部として約2千9百万円の補正予算上程(全体では9千785万円かかる見通し)
- 11月 第5回地下水・雨水検討会 地表15m下で排水基準超過ベンゼンなど汚染確認の報告(汚染の確認された30mメッシュの30区画のうち9区画)。くみ上げ処理に加え、県提案の薬剤処理を協議。住民、より深い層での調査を要望
- 11月 あらたに残存廃棄物見つかる(ドラム缶様金属塊約1個、汚泥約1トン)
- 12月 追加調査終了。取り残し廃棄物合計約617トンに
- 天皇陛下が即位
令和へ
- 1月 県、二度目の追加調査で見つかった廃棄物の性状検査結果、国の基準値以下と公表
- 2月 第42回処理協議会 住民、国の補助が受けられる2023年3月末までの地下水浄化完了を強く要請
- 3月 直島中間処理施設解体撤去完了
- 3月 つつじ植樹(豊島小中学校・岡山大学嶋研究室・GUボランティア等)
- 3月 第6回フォローアップ委員会 住民「要望書」提出
- 3月 県、コンクリートヤード下の廃棄物有無調査、未発見のため専門家による除去判定へ
- 5月 豊島小中学校に豊島産の植樹用つつじ苗木の生育委託
- 6月 第7回地下水雨水等検討会 県、高濃度汚染地点で薬剤による化学的処理試験実施を公表(結果は7月中旬予定)。住民に知らせなく会冒頭、情報共有を申し入れ。ほかに処理量アップ対策として、地下水の浄化処理量を約2.5倍にふやす施設導入や雨水を地下水にふれさせず排水する方法案の承認など
- 6月~ 地下水浄化のための薬剤による化学的処理試験開始
- 7月 残存廃棄物約616トン搬出・処理完了(綾川町・富士クリーンで焼却後、汚泥燃え殻を三菱マテリアル直島製錬所で処理し、スラグをセメント原料として有効利用)
- 7月 第43回処理協議会 住民、地下水排水基準達成後に「遮水壁関連工事」および「処分地整地関連工事」具体化に関する協議の議題提出
- 8月 直島桟橋解体撤去完了(4・1~)
- 9月 第7回フォローアップ委員会 永田委員長「委員長としての要請と提言」提出。課題としての排水基準到達の確認手法の確立、および豊島事業完了にあたっての提言として、事業の成果を将来世代に引き継ぐことの検討など
- 10月~ 高度排水処理施設等における処理量アップ対策開始(合計日量330㎥に)
- 10月 住民会議・瀬戸内オリーブ基金、NGP日本自動車リサイクル事業協同組合総会にて講演
- 12月 第10回地下水・雨水等対策検討会 化学処理状況などの報告、また電気発熱法による浄化対策の検討結果、排水基準到達の確認手法検討の審議など
- 新型コロナで
緊急事態宣言
- 1月 高度排水処理施設処理能力増強のため砂ろ過装置(デモ機)による試験開始(約14日間)
- 2月 総務省・公害等調整委員会機関紙「ちょうせい」第100号(令和2年2月)特集『平成の公害紛争事件を振り返る』 元 公害等調整委員会審査官が語る「豊島 産業廃棄物不法投棄事件」掲載
- 4月 第6回関連施設の撤去等検討会(持ち回り審議)豊島専用桟橋電線管に大きな腐食の指摘、配管接続部パッキン使用石綿のアスベスト処理など
- 4~5月 第8回フォローアップ委員会持ち回り審議
- 5月27日「委員長メモ」と添付資料「事業完了流れ:想定 永田作成」等提示6月 知事定例会見 地下水浄化、国の支援を得られる2022年度完了を目指す
- 6月6日 調停成立20周年(新型コロナウイルス流行のため記念行事等見送り)
- 7月 第12 回地下水・雨水等対策検討会
- 8月 第7回関連施設の撤去等検討会(持ち回り審議)高松スラグステーション撤去工事について審議等
- 8月 第9回フォローアップ委員会 県、2023年3月末日までに地下水浄化を完了する具体的計画案をはじめて提示(約1年後までに排水基準達成の確認)
- 9月 第45回処理協議会
- 10月 第13 回地下水・雨水等対策検討会 住民提案の自然海浜復元等、議題にあがらず
- 11月 第8回関連施設の撤去検討会 県、遮水壁撤去等について翌年2月処理協までに合意したい旨表明
- 11月 瀬戸内オリーブ基金20周年記念事業「豊かな島よみがえれ 産業廃棄物不法投棄と闘った豊島の45年展」(12~18日 岡山大学)、オリーブフォーラム郡嶌孝氏講演・嶋 一徹氏活動報告等(21日 岡山国際交流センター)
- 東京五輪
- 1月 第15回地下水・雨水等対策検討会(ウェブ会議システム)
- 2月 第36回健康管理委員会
- 2月 第10回フォローアップ委員会(書面審議)
- 2月 第16回地下水・雨水等対策検討会(ウェブ会議システム)8か所で汚染の揺り戻し報告
- 3月 現場南側でつつじ植樹(豊島小中学生・岡山大学・住民会議等)。岡山大学嶋研究室、表土撒き出し法の実証実験開始
- 3月 第46回処理協議会 遮水壁撤去に関し大議論に(県は鋼矢板に穴を開けるだけの遮水機能解除案)
- 3月 第11回フォローアップ委員会(ウェブ会議システム)住民要望であった遮水壁撤去、了承
- 10月 第47回処理協議会 住民・県、事業の2022年度末完了を合意(国の財政支援期限内)
- 11月 拡大事務連絡会 「遮水関連工事」及び「処分地整地工事」協議(~12月まで)
- 安倍元首相
撃たれ死亡
- 3月 北海岸土堰堤遮水鋼矢板(1,087枚)引き抜き完了。水ヶ浦がふたたび瀬戸内海とつながる
- 3月 拡大事務連絡会 処分地の県管理時、および引渡し時の協議
- 3月 第48回処理協議会 処分地の県管理時の詳細図面合意
- 8月 第49回処理協議会 処分地の引き渡し時の詳細図面合意
- 8月 浜田知事、退任前に来島
- 10月 処分地整地開始
- 阪神38年
ぶり日本一
- 2月 第50回処理協議会 「豊島廃棄物等処理事業」から「豊島処分地維持管理等事業」体制移行等について協議
- 3月 第28回地下水・雨水等対策検討会 地下水排水基準達成後の浄化対策終了決定、中杉修身座長退任
- 3月 産廃特措法期限終了・処分地県管理時の整地完了
- 3月 池田豊人知事現場視察、オリーブ植樹「ともに一歩前へ」